今更1巻レビュー★ネタバレ注意

人気が出て4巻まで出ている今作の1巻レビューです。
推理モノとしては……、ギリギリ。解答編で出てくる要素は一応出題編に出たものなんだけれど、その、アンフェアぎりぎりの線かと。


主人公もなんだかよくわからない煙幕とか使うし、「タネ明かしのあの結界」も言われても何だか魔術的なものとして見ていたからアレだなぁ、と。推理モノって難しいですね。


と、推理モノの観点から見て語ってきたのですが、俺がミステリを読むとき、ミステリ的にアンフェアかどうかなんてどうでもいい、登場人物達が謎を前にしてどういう態度を取るかがミステリの醍醐味だと思うんです。
だから、ひぐらしのなく頃にとか大好き。



そういった観点から見たときに、やっぱりアドレット君の終盤のセリフ「フレミーの真を証明する」は最高の名言だと思う。
他者利益を証明しながら、それで自分も生きる。
どっかの書評で「ミステリはどうハッタリを決めるかだ」と読んだことがあるけれど、最高にキまったハッタリでした。


一言で世界がひっくり返る、みんなが犯人探しをしている途中に確定白を先に見つけようとする。人狼ゲームではありがちなセオリーだけれども、そういうのを知らない人はびっくりする世界の天と地の反転です。



そんな訳で1巻は絶対にオススメ、2巻以降は安いのを見つけたら買いって感じで。