咲-Saki-って面白いね!

近所のマンガ喫茶半額デーなので行って来ました。


今回物色した中で「当たり引いたな〜」と思ったのは『咲-Saki-』。


萌えエロ要素のある漫画って色んな意味で、手を出し辛い。
ネットのレビューやニュース見ても
萌える、エロい、何気に内容もいい、ぱんつはいてない、百合、池田ァ!、魔王、牌譜が丁寧、エロ抱き枕etc・・・


何か・・・只の萌えエロ漫画じゃない・・・のかなぁ・・・、たまに内容(人間ドラマと闘牌)が面白いことに触れる人もいるけど。たまに。


評判らしいけど萌えエロのレビューに隠されて内容が正体不明。面白いのかなぁ?読もうかなぁ?
こういう作品こそマンガ喫茶で試し読みに限る。


そもそものきっかけは、最近ふとしたきっかけで見たアニメ版のトキってキャラ。
脇役キャラなんだけど、1順先まで見る(予知する)ことができる特殊能力持ったキャラ。
凄いお約束で、2,3順先も見られるようになるけど代償に体力を失う。元々病弱。
それを押して先を視る。体ズタボロ。そこにチームメイトとの回想が入ったりしてまた無理をする。
もう完璧な王道少年漫画で、演出も上手だったから気になった。


面白かった点
競技麻雀が甲子園野球並にポピュラーになったif現代の話という設定。

・麻雀漫画の路線として定番の、デジタル派(確率・統計絶対主義)、アナログ派(ツキに流れや偏りがあると信じる派)、能力派(特定の役・牌が出やすい)混ぜこぜになっているのにバランス取れている。闘牌してる。
(麻雀漫画だと他にイカサマの駆け引きが見所のものもあるけど、咲は競技麻雀だからサマはなし)
能力派も混ざる時点で理不尽なツモとかあるけど、もうドラゴンボールで空を飛ぶことに突っ込むくらいヤボ。


因みに主人公は能力型。嶺上牌が必ず有効牌になる。槓材自体が高確率で集まってくる。


・上記の流れで卓を囲む四家の手牌から河まで省略が少なくて丁寧。


・漫画でトーナメントやる上でどうしても発生しちゃう数合わせ高校が思わぬ伏兵だったり。

スラムダンクに例えると武里高校もちゃんと決勝リーグで健闘して、実は強さの裏にはこんなドラマが・・・、って感じで描写が濃い
麻雀は一般的な競技と違って4者によるバトルロイヤルだからこそ起こったことかもしれない。)

ステルスモモとかある意味叙述トリックだって。漫画好きなら、大会モノでモブ扱いされる数合わせ参加者をこれでもかって程見飽きているもん。


・自高、他高の内部交流や外部交流、人間ドラマがしっかりしている。百合百合しいけど。


・高校生大会モノの王道キーワード、他作品や現実で何度言われようとも陳腐化しない『3年生の最後の夏』
主人公チームではあまりクローズアップされないけれど(まぁ負けないし)、他校ではある。定番でも何か「来て」しまうジーンとするものがある。



総じて麻雀漫画好きならオススメ。
女の子のあざとい肌見せがあるとアレルギーで泡吹いてアナフィラキシーショック起こすって人じゃなければ、食わず嫌いするのは勿体無いな〜と思う作品だった。

個人的名場面は県大会決勝大将戦オーラスの池田。何か俺のスポーツに対する姿勢と被る。勝つ確率が万に一つでも、真面目とか変な綺麗事じゃなくて、本当に自分は万に一つの幸運を手繰り寄せられるんだって思考でプレーしている。
オーラスで子でビリの状態で、30回連続で流局だと、迷いとか祈りとかなしに本気で考えている。そういうの好き。